昔懐かしい地蟹の宿
20数年前に、両親と祖母と蟹を食べに行った思い出の宿。
私が食べに行った頃は、カニを食べさせてくれる宿といっても冷凍のカニを地元のカニと偽って出すところが多かったけども、この羽衣荘は昔から日本海で採れた地蟹を出すことにこだわりを持った宿です。
ホームページでも
「冷凍ガニの足を一本でも使っていたら、お代は一切頂きません!」
活ガニ発祥物語 活け松葉ガニ発祥の宿 | 丹後半島 部屋食・カニが楽しめる宿 羽衣荘 日本海のカニ・旬魚料理の宿 (hagoromoso.jp)
と謳っています。
そんな、地蟹の味がずっと忘れられずに再訪。
昔、宿の主人が外に設置している生け簀からタグ付きの蟹を出しながら、「この蟹を今日、料理します」と言っていた生け簀はなくなっていたけど、20数年前と変わらない外観に懐かしさが感じられます。
おそらく、下の写真の室外機のあるドアの左横に見えるのが、生け簀だったところでしょうか。
リニューアル後の羽衣荘
リニューアルされ、昔とはうって変わったあか抜けた感じの玄関を抜け、2階のお部屋でチェックイン。
お部屋の窓からは琴引浜が一面に広がります。
夏場はこちらで海水浴が出来るとのことです。
窓を開けると、波の音が広がりましたが寒すぎて一瞬で閉めました。
昔は、お部屋にトイレがなかったので廊下にあるトイレを使用していましたが、リニューアルしており部屋にはトイレと洗面所がありました。
部屋でフリーWi-Fiの設定を行いお茶を一服したあと、浜まで降りて海を見学。やはり、冬の日本海の海は寒く荒れていました。
寒かったので、早々に部屋に戻りお風呂に向かいました。
光明石温泉
お風呂は、湧き出る温泉ではないけど光明石温泉(人工温泉)
大浴場みたいに広くはないけれども、けっこう広くてゆっくり体を温めることが出来ました。
なんとなく、田舎でお風呂に入らせてもらっている感じのほっこりとした感じのお風呂でした。
地蟹料理
お食事は別室の個室でいただきます。
昔は、蟹を食べた後に部屋ににおいが充満していましたが、別室なのでカニのにおいを気にすることなく過ごせます。
まずは、刺身と一品料理が目の前に並びます。
盛り付けもきれいでテンション上がります。
舟盛の蟹
刺身などの一品料理とともに船盛ならぬ、蟹盛がテーブルにセットされます。
この蟹盛を見てテンションが上がります。なぜって?
蟹盛の上には苗字に丸と書かれたものが飾られていて、特別に用意してくれた感が伝わります。
お祝いで泊まるときは、その人の名前にしても喜ばれると思います。
盛り付けられたカニを焼、しゃぶしゃぶ、鍋など好きなように食べてくださいと。もちろん、生でも食べられます。
焼き蟹は、炭火で焼いて蟹の身がふっくらとしたら食べ頃です。焼くと甘みが増します。そして、火も通りすぎてないので、ジューシーさが味わえます。
蟹しゃぶも少しだけしゃぶしゃぶして、中に火が通り過ぎないくらいにいただきます。火が通ったところのほくほく感と火が通ってないところの繊維、そして甘くておいしいです。
コッペ蟹の甲羅盛り
コッペ蟹は漁の期間も短く希少です。
食べやすく丁寧に盛り付けられており、外子のプチプチ感、内子の濃厚さが味わえました。
蟹の刺身
そこいらで食べるカニの刺身は、トロトロという感じだけど、地蟹は違う。
繊維がしっかりしておりトロトロというより、ザクっとした食感。そして、しょっぱくなく甘い。
一本は刺身、もう一本は炙りで出してくれます。
炙りは、火を通しているためか甘さが増します。
蟹味噌刺身
羽衣荘自慢の一品です。新鮮な蟹でないとこんなことできません。
刺身醤油でいただきます。
これはもう、食べてみないとわかりません。蟹味噌の濃厚さと、甘み。
もう、何とも言えないおいしさです。
甲羅ごと焼いて蟹味噌ご飯にしたり、甲羅酒にしてくださいと言われましたが、味噌の甘みとうまみでついつい、生のままで食べ過ぎてしまいました。
焼いた蟹味噌とご飯を混ぜて蟹味噌ご飯にしたら、これまた濃厚でおいしかったです。
茹で蟹
茹で蟹は、オリジナルのゆで汁で茹で上がった蟹を冷まして落ち着かせたのを出してくれます。
新鮮な蟹は、生の時は殻から身を外す時はがれにくいけど、火を通した蟹はその逆で、はがしやすいのですが、まさにそれ。スルッと、身が殻からはがれてくれます。蟹の身は甘く、しっかりと蟹の味を感じることが出来ました。ちょうどいい塩梅のカニ酢に付けて食べると、安定のおいしさです。
蟹味噌はたっぷり入っていて、濃厚で味わい深かったです。
写真には載ってませんが、蟹のてんぷらも蟹のうまみが衣で包まれていておいしかったです。
カニスキ
カニスキは出汁で食べるタイプです。これは、蟹がおいしいというより、蟹と出汁の味を吸った野菜やお豆腐などがおいしいです。蟹の形に切られたニンジンが職人の技を感じさせます。
お鍋のシメはやっぱり、雑炊でしょう。若旦那さんか若女将さんかは忘れたけど、作ってくれます。自分で作ると、ドロドロになってしまいますしね。こどもは蟹味噌なし雑炊。それを取り分けてから、蟹味噌を入れてくれて蟹味噌雑炊をいただきました。
やっぱり、作ってもらう雑炊はサラサラと食べれます。おなかがはち切れんばかりでしたが、おいしくて食べ過ぎてしまいました。
あとは、デザートを食べて満足しました。
翌日の朝食も和定食で食べ応えありました。
その後、チェックアウトを済ませ、京丹後市観光に向かいます。